業界知識0・接客初心者の僕がウォークインリードを目指した話|3つの質問で次の一歩を残す

予約なし来店の相談に備える店頭受付のイメージ 観察と発見
この記事は約7分で読めます。

土曜なのに、来客なし。
予約帳も、空。
モールのBGMが元気よく歌っていたけど、店内は妙に静かに感じる。
楽しそうな声がたくさん通りすぎる中、僕だけが焦っていました。

新しく入社した会社では、業界の知識は0からスタートしました。

相場も用語も分からず、最初はお客様の言葉をメモするだけで精一杯でした。

仕事場での僕の役割は、最初に話を聞く係。
“売る”よりも先に“聞いて”、次の担当につなぐ役目です。
多くは予約なしの来店から始まります。

ただ、接客を重ねるにつれて課題が見えてきました。

話はできた。
空気も悪くない。
むしろ相手は少し安心した顔で帰っていく。

なのに、あとから気づくんです。
連絡先も、次の約束も、手元に何も残っていない。

僕はこの感じを、静かな負けと呼んでいます。
失敗した手応えがないぶん、あとからじわっと虚しくなるやつです。

業界の知識0からスタート。
簡単な営業、対面接客も初心者です。

なのでお客様と接客して、その場の空気だけで終わらせないための、型が必要でした。

だから今日は、僕が店頭で一番効いた突然のご来店でも相談を前に進める「3つの質問」を書きます。
笑顔やトーク力の話ではありません。

相談を前に進めるのは、頑張りより順番でした。

突然の来店が多い店頭で、最初に相談を受ける人(受付・窓口担当)のための記事を書いてみました。
接客や営業をお仕事にしている方(特に初心者の方)の、参考になればうれしいです。

のりてら
のりてら
この記事を書いた人

のりてら|富山でWeb制作と暮らしの実験を、15分単位で積み上げています。
以前はECのページ/記事作りに長く関わりました。今は手を動かした制作ログを公開中。
記事は体験ログ+確認(公式情報/検証)で作成。AIは整理に使用(最終編集は筆者)。
読んだ人が、自分の一歩を軽くできるブログを目指しています。

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ウォークインリードとは何か。僕が目指したのは救急班の受付です

相談を整理する3つの質問(困りごと・いつから・写真/型番)を示す図解

ウォークインは、飲食店やホテル、病院などでも使われる言葉で、予約なしの来客のことです。
予約客を取るのが基本の業界だと、「とびこみ客」と呼ばれることもあります。

僕が言うウォークインリードは、それにさらにリードを合わせた造語です。
突然のご来店でも始まる相談を、連絡先+次の一歩まで残せた状態』を指します。

突然のご来店から、お客様のお悩みも散らかった状態で始まったりします。
気楽に聞きたいだけの人もいれば、最初から売り込みを警戒している人もいる。

そしてこちらは、丁寧に説明しようとするほど長くなる。

その結果、三つのエンディングを迎えます。
「また来ます」
「もういいです」
「さようなら」

だから僕は、説明より先に、まず整理を置くことにしました。
僕の理想は、救急の受付に近いです。
重い人を先に、軽い人は安全を確保してから。
原因探しより先に、まず今の状態を見て、次の行動を決める

そのために、店頭での接客の入口は、この3問に固定しました。
いま一番困っているのは何ですか
いつからですか
写真/型番はありますか

この3問があるだけで、相談は前に進みやすくなりました。
話しやすさは、笑顔と一緒に3問出すと決めたほうが迷わない
いまはそう感じています。


気持ちよく終わったのに、手元がゼロの日

たとえば、住まいの足元に違和感がある、と相談に来られた方がいました。
日常の中で起きる不安の中でも、上位に入る種類のものです。

僕はカタログと、分かりやすい資料を選んで渡しました。
ここはこうで、次はこうで。
自分の中では段取りも組めた気がしていました。

帰り際に、お客様はこう言いました。
「家族とまた来ます」

その瞬間、僕は安心しました。
ちゃんと対応できた。
今日は勝ち。
そう思ったんです。

でも、その後は来ていません。
予定が合わないのかもしれないし、他で決まったのかもしれない。
理由は分からないのに、気持ちだけが残ります。
正直、虚しい。

ここで、前職のECの記憶がよみがえりました。
商品ページや記事を作っていた頃、似たような静かな負けがありました。

見た目も文章も悪くない。
むしろ読みやすくて、気持ちよく読める。
なのに、カートに入らない。
問い合わせも増えません。

そのとき先輩に言われた言葉があります。
気持ちよく読めるページと、買ってくれるページは違うぞ

店頭の相談も、まったく同じでした。
その場は気持ちよく終わる。
相手も笑って帰る。
でも、手元に何も残っていない。

だから僕の中で、あの言葉が言い換わりました。
気持ちよく終わるだけだと、次には進まない
この一言が、今また刺さりました。


意図が決まると設計が決まる。知識0の接客でも前に進む型

相談を次の一歩につなげるチェックメモ(4つの空欄)を差し出すキャラクター

次に小さな変化が出たのは、トイレの相談でした。
その少し前に、僕は営業さんが無料でやっている業務内容を伝えるプリントを作っていました。

正直、作りながらも半信半疑です。
紙一枚で何が変わるのか、と。

でも、その日は少し違いました
ご相談の途中で、作ったプリントをそっとお見せしました。

このプリントにはこう書いてあります。
『無料で点検と確認できます』
『点検内容をどこまでやるか』
『相談できる箇所の種類』

さきほども書きましたが、
ふだん営業さんが当たり前のようにやっていることを、
1枚のプリントにしただけのものでした。

プリントを見たお客様が、少し間を置いて言いました。
「じゃあ、一回見てもらおうかな」

僕は内心で驚きつつ、こう返しました。
「ありがとうございます。では、詳しく伺います。よければこちらにお座りください」

これは、小さな成功体験になりました。

振り返ると、きっかけはたった一枚のプリントです。
あの一枚が、詳しい話を先延ばしにするのではなく、詳しい話に入る順番を作ってくれたんだと思います。

結果、営業さんにつながる、次』につながりました
派手な成功談じゃありません。
でも僕には、はっきりと分かる前進でした。

ここで一度、僕の中の分析スイッチが入ります。
突然のご来店でも、いい話で終わらせない。
そのために必要なのは、気合いじゃなく意図と設計なのでは、という仮説でした。

心理学っぽく言うなら、人は自由すぎると動けません
選択肢が多いほど迷うし、決めるのが遅くなる。
だから次の一歩は、こちらで形にして置いた方が前に進みます

ここからは、僕が実際に使っている型そのものです。
そのまま持ち帰れる形で置きます。


■ 接客を設計する5ステップ(目標:突然のご来店でも対応できる)

1)ゴールを1つに絞る
お客様の次の一歩を案内する。

2)接客の始まりは3問で固定する
・いま一番困っているのは何ですか
・いつからですか
・写真/型番はありますか

3)立ち話と着席など、場所で役割を分ける
立ち話は傾聴+仕分け、着席は整理+お約束。
心理的にも場を切り替えると、相手の警戒が下がり、話が前に進みます。

4)次の一歩ための三つの共有
・何を解決したいのかを一言にして、共通認識にする
・その解決のために、こちらができることを提案する(2〜3個だけでもOK)
・判断がラクになる材料(事例/注意点/目安)を一つだけ添える

5)最後に安心を添える
次の一歩が決まったあとにだけ、こう言います。
「小さなことでも大丈夫です。気になることがあれば、またいつでも相談してください」


試行錯誤しながら、このステップを作っていきました。

そうすることで、虚しさよりも経験値がふえて、
すこしずつ前に進む感覚がありました。

僕にとってこの5つのステップは、救急受付の問診票みたいなものです。
難しいご相談をされて迷ったら、入口のここに戻る。

いま一番困っているのは何ですか
いつからですか
写真/型番はありますか

これがあるだけで、ウォークインの接客でも落ち着いてお話することができました。
会話がいい感じで終わるだけじゃなく、次へがあります


結論:突然のご来店の相談でも、整理の順番で前に進めます

店頭カウンターで不安を整理して安心して終える場面

この記事で言いたかったのは、接客は気合いでも愛想でもなく、設計できるということです。
ご来店されたお客様の中には、お悩みが多くて散らかっている状態で、ご相談されることもあります。
だからこちらも、提案より先に整理の順番を置くほうが良いと感じました。

まとめます。

初めは店頭での接客の入口は、この3問に固定しました。
いま一番困っているのは何ですか
いつからですか
写真/型番はありますか

そして店頭で使うのは、5つのステップ

  1. ゴールを1つに絞る
  2. 接客の入口は3問を固定してはじめる
  3. 立ち話と着席など、場所で役割を分ける
  4. 次の一歩ための三つの共有
  5. 最後に安心を添える

うまくいかない日があっても大丈夫です。
この記事をここまで読んでくれたあなたは、たぶん一度は「このままじゃ嫌だな」と思った人です。

接客って、正解が見えにくいのに、その場では答えを出さなきゃいけない。
だから迷うのは当たり前です。
僕も同じところで何度も止まりました。

でも、変えたいと思えた時点で、もう一歩進んでいます。
あとは小さく、型を1回だけ使ってみる。

無理せず、明日一回だけでも大丈夫です。


今日のまとめ一行
突然のご来店でも、3問で整理して、次の一歩まで残すと相談は前に進みます。

今日できる一歩(15分)
スマホのメモに、接客の始めにする質問を3つだけ作ってみる。

・いま一番困っているのは何ですか
・いつからですか
・写真/型番はありますか
明日の最初の相談で、この決めた質問を一回だけ使う。

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