半年前、僕はこんな記事を書いた。「AI時代の検索で、個人ブログは何を積み上げればいいのか?」という記事だ。
記事を書いていた頃の僕は、まだGoogle AdSenseにも合格していなかった。ブログを始めてみたものの、何が正しいのかよく分からない。Search Consoleを見ても数字はほとんどなく、GA4を開いても分析するほどのアクセスがなかった。
そもそも、AIが検索の答えまで回答するようになったら、
「個人ブログなんて誰が見るんだろう?」
ってそんなことを考えていた。
あれから半年ほど経った。AdSenseには合格したし、記事も増えた。最近になって、ようやくSearch Consoleにも「分析できそうな数字」が少しずつ見えるようになってきた。
それでも最近、別の引っかかりが出てきた。
このまま記事を増やし続けることが、僕の作りたかったブログなんだろうか。
記事を書くことをやめたいわけではない。むしろ、この半年はやってよかった。ただ、次は記事だけではなく、自分が実際に試したことや、作ったものまで一緒に積み上げてみたい。
今は、そんなことを考えている。
半年前、AI時代の個人ブログを「作り直そう」と考えた
改めてここに書くけど、前の記事を書いた頃は、とにかく手探りだった。Google AdSenseにも通らないし、ブログを続けているけれど、これで合っているのかも分からない。
そこで、AI時代に個人ブログとして何を残せるのかを改めて考えた。
当時出した答えは、
「自分が実際に体験したことを書く」
「読んだ人が試せる小さな一歩を残す」
「同じテーマを少しずつ積み上げる」
というものだった。
今読み返しても、この考え自体はそんなに変わっていない。その後、記事を見直したりブログ全体を整えたりして、AdSenseには合格した。
ひとつ目の目標を越えた。
「じゃあ次はどうする?」
そこで出てきたのが、「まず、読まれるサイトにしよう」だった。
AdSense合格の次は「まず読まれるサイトにしよう」だった
当時ののりてらブログは、分析しようにも分析するものがほとんどなかった。Search Consoleを開いても検索クエリが少なく、GA4を見ても数字がほとんど動いていない。
Webマーケティングの仕事をしていても、データがなければ考えようがない。だから、まず記事を増やすことを優先した。
AIと相談しながら、「次は何を書く?」「この記事なら検索から来てもらえるだろうか」と毎週考えた。そして半年間、記事を積み上げた。
最近になって、ようやくSearch Consoleにも分析情報が表示されるようになった。少しずつだけれど、検索から読まれる記事も出てきた。
だから、この半年を失敗だったとは全然思っていない。
仕事から帰って、YouTubeやソシャゲだけで時間を溶かしていた頃と比べれば、今のほうがよっぽど充実している。ブログを書いて、調べて、考えて、公開する。それだけでも、自分の中にはかなり残った。
自分が体験したから書けた記事も増えた
特に「これは自分がやったから書けた」と感じる記事も増えた。ばからシリーズは、ほぼ全部そうだ。
ほかにも、夜のYouTube時間を15分だけ別の行動に変えてみた話、ブログを1年続けて振り返った記事、ChatGPTがイエスマンのようになってしまったことから、AIとの壁打ちについて考えた記事もある。
誰かの記事をまとめただけでは、たぶん書けなかった。自分が困って、やってみて、うまくいかなかった。そこから少し考えたから残せたものだ。
半年前に考えた「体験を積み上げる」という方向は、ちゃんと形になってきた気がする。
ただ、その一方で別のものが減っていた。
いつの間にか「記事を出すこと」が目的になっていた

今年に入ってからの流れを振り返ると、だいたい同じだった。AIと相談して次の記事を決め、体験を整理して、構成を作り、記事を書いて投稿する。
そしてまた、「次の記事は何にしよう?」に戻る。
悪い流れではない。むしろ、この繰り返しがあったから投稿する習慣ができた。
でも、誕生日の記事を書き終えたあと、かなり燃え尽きた。次の記事が思いつかない。それ以上に引っかかったのが、別のことだった。
アトリログ15のLP、全然作れてない。
5月頃から作ろうとしていたのに、途中で止まったままだった。WebGLも触ってみたかったし、参考サイトを見て「こんな動きを試してみたい」と思うこともあった。
でも、記事を一本完成させるほうが分かりやすい。ゴールも見える。一方で、Web制作の実験は「どこから始めればいいんだ?」となりやすかった。
やりたい気持ちはある。でも、どう進めればいいのか分からない。
頭に出てきたのは
「助けてドラ◯もん」
だった。
作りたいのに進まない。記事は増えているのに、「作る」が減っている。
そのことに、焦っていた。
僕はブログを「個人のニュースサイト」だと思っていたのかもしれない
ここまで考えて、ひとつ気づいたことがある。僕は無意識に、ブログ=自分のニュースサイトみたいに考えていたのかもしれない。
自分の生活を書く。感じたことを書く。学んだことを書く。悩んだことを書く。
もちろん、それもブログだ。今でも好きだし、これからも書きたい。
でも、いろいろな個人サイトを見ていると、目的は本当にバラバラだった。有名になりたい人もいるし、仕事につなげたい人もいる。収益を作りたい人もいれば、自分の記録として残している人もいる。
そして検索すると、同じようなライフハック記事が、バーゲンセールかと思うくらい並んでいる。
そこで少し引っかかった。
自分も、その棚に似た記事をもう一本並べたいんだろうか。
AI時代だから急にそうなったわけではない。AIが出てくる前から、似た情報はたくさんあった。
ただ、検索したことをAIが整理して答えてくれるようになったことで、「情報を一つ増やすだけなら、自分が書く意味はどこにあるんだろう」という問いが、以前より見えやすくなった気がする。
サイトは、記事を読むだけの場所じゃなくてもいい

そんな時期に、TRIONNやMade With GSAPのようなサイトを見た。
先日公開した「Webデザインの参考サイトはどこを見る?『すごい』で終わらせない3つの視点」でも書いたけれど、そこで改めて感じたのが、Webサイトって、もっと自由でいいんだなということだった。
記事を読むだけではない。触ったり、試したり、学んだり、制作物を見たり、実際に使ったりできる。
考えてみれば当たり前なのかもしれない。僕自身、Web制作の仕事をしている。それなのに、自分のブログになると「記事を書く場所」という枠にかなり閉じ込めていた。
まだ、具体的な完成形までは見えていない。でも最近、アトリログ15をもう一度作り始めようとしている。
記事を書く以外の「作る」を、少し戻したい。
「体験を書く」だけで終わらせず、作るところまで進みたい
AI時代のブログについて調べると、「人間にしか書けない体験を書こう」「一次情報が大事」といった話をよく見かける。僕も、それにはかなり同意している。
実際、この半年で自分の体験から書いた記事には、誰かの情報をまとめただけでは出せないものがあった。困ったことも、失敗したことも、そのとき自分がどう感じたかも、自分でやったから残せた。
ただ、今はもう一歩先もやってみたい。
体験したことを記事にして終わるのではなく、そこから誰かが触ったり、使ったりできるものまで作れないだろうか。
たとえば、自分で試して、その過程を記事にする。そこから小さなWebツールや制作物を作ってみる。誰かが実際に使ってくれたら、またそこから新しい気づきが生まれるかもしれない。
そもそも僕自身、AIを使っている。記事を整理するときにも使うし、自分の考えを掘る壁打ち相手にもしている。だから、AIと対立したいわけではない。
せっかくなら、AIにも「この人の体験は参考になる」「この人が作ったものを試してみるといい」と紹介されるくらい、ユニークで役に立つものを残したい。
もちろん、どうすればそうなるのかはまだ分からない。何を作ればいいのかも、今の時点では答えが出ていない。
でも、だからこそ試してみたい。同じような情報をもう一本増やすだけではなく、自分でやって、失敗して、作って、それをまた記事に戻す。
そんな循環を少しずつ作れたら、今よりもっと面白いブログになりそうだ。
「役に立つ」は、ハウツーだけじゃなくてもいい
「役に立つ記事」と聞くと、すぐに手順やノウハウを想像してしまう。でも、役立ち方はそれだけではないと思っている。
実際に使えるツールがある。誰かの失敗を見て同じ失敗を避けられる。考え方のヒントになる。
あるいは、「こんなことで悩んでいるの、自分だけじゃなかったんだ」と思える。
ばからシリーズなんて、人生を変える方法ではない。かなりくだらないこともやっている。
でも、心がへたれた日に「こんな過ごし方でもいいのか」と少し笑えたなら、それもひとつの役立ち方だと思う。
AI時代だからこそ、役に立つものを「正しい答え」だけにしなくてもいいのかもしれない。
これから積み上げたいのは「記事+体験+制作」

半年やってきて、今の自分なりに次に積み上げたいものを整理すると、三つになった。
記事|見つけてもらう入口
記事を書くことは、これからも続ける。この半年でようやく、検索から少しずつ見つけてもらえるようになってきた。
記事がなければ、そもそものりてらブログを知ってもらう入口も減ってしまう。自分の考えを整理する場所でもあるし、制作したものの背景を残すこともできる。
だから、記事はいらないわけではない。むしろ必要だ。
ただ、記事だけを活動のゴールにしない。
ここを少し変えたい。
体験|自分が先にやってみる
記事を書くために体験するのではなく、先に自分がやってみる。出かけたり、失敗したり、作ってみたり、恥ずかしい思いをしたりする。
思ったより楽しかった、なんてこともある。そのあと、「これは残したい」と思ったものを記事にする。
この順番に戻したい。
のりてらブログで一番自分らしい記事は、たぶんこの順番で生まれている。
制作|誰かが触れるものを残す
そして、これから増やしたいのが制作。アトリログ15のような小さなWebツールや、何かに使える制作物、触って遊べるものも作ってみたい。
ダウンロードして使えるものも、そのうち作れるかもしれない。まだ何が正解かは分からない。
だから、まず一つずつ。
そんな循環を、少しずつ作ってみたい。
おわりに|「作る・学ぶ・楽しむ」を、本当に体験できる場所へ
半年前、僕はAI時代の個人ブログに何を積み上げればいいのかを考えていた。
その記事自体は、実はほとんど読まれていない。ちょっと皮肉だ。
でも、そのあと半年間記事を書き続けたことで、ブログは少しずつ動き始めた。だから、あのとき考えたことも、この半年も無駄だったとは思っていない。
むしろ、記事を続けたから次の違和感まで来られた。
今度の半年は、少しだけ配分を変えてみたい。記事を書く。でも、作る時間も残す。
自分で体験して、そこで見つけたことをまたブログへ戻す。1年後、のりてらブログを初めて見た人が「記事を読むだけのブログじゃないな」と感じてくれたらうれしい。
テーマは「作る・学ぶ・楽しむ」。僕もまだ迷う側にいる。
だからこそ、正解を教えるのではなく、同じように迷う側に立ちながら、自分が試したことを渡せる場所にしていきたい。
まだ完成形は分からない。でも今は、そのくらいでいい気がしている。
この記事で残したい4つのこと
今日のまとめ一行
AI時代だから記事をやめるのではなく、記事の先に体験や制作まで積み上げてみる。
今日できる一歩
ブログを続けているなら、「記事以外に、自分が試してみたいことは何だろう」と一つだけメモしてみる。すぐ作らなくてもいい。
まず思い出すところから。
次に読む一記事
Webサイトを「記事を読む場所」だけでなく、もっと自由に考えるきっかけになった話は、「Webデザインの参考サイトはどこを見る?『すごい』で終わらせない3つの視点」で書いています。
ブログ案内
のりてらブログでは「作る・学ぶ・楽しむ」をテーマに、Web制作やAI、40代の再出発、一人時間を面白くする実験などを記録しています。
完成した正解を並べるというより、迷いながら試して、その途中で見つけたものを残しているブログです。


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